今回はスモーク調ヘアラインの事例をご紹介いたします。
具体的な詳細は許可を得ておりませんので、素材としての概要のみになります。
ヘアラインに限らず着色の意匠性を表現するにはいくつかの方法があります。
新型のゴールドなどは、着色フィルムの重ね貼りという方法です。
今回は着色された基材樹脂板を使う事例です。

半透明板を使う。

着色といっても透過させて使わなくてはいけませんので、着色透明板でないといけません。
今回の案件は型抜きでの量産事案につき、1.0㎜厚のA-PET樹脂板を採用いたしました。
汎用硬質板ですとPVC(塩ビ)も半透明色が何色かありますが、まだまだ非塩ビの声も多いのが事実です。
現在、仕入れ可能なものですと0.6㎜厚と1.0㎜のA-PET樹脂であれば、着色透明板がスモーク・赤・青・緑の4色ございます。
他、アクリルだとキャスト板に着色透明板がございます。
以下、加工前のスモーク透明色のA-PET生地。

裏貼り(バックサイド)でのフィルム加工

ミラーやヘアラインといったフィルムはそのまま対象となる基材樹脂板に貼ります。
粘着層もクリアなものを採用しておりますので、樹脂板からみてもほとんど遜色はありません。

実際に使う場合は、樹脂板側から見る事になりますので、いわゆるバックサイド加工とも呼べる訳です。

フィルム面と裏返したものを並べた写真です。
光の加減によりラインの走り具合がいまいち分りにくいです。
もう少しアップしてみます。

スモーク色なので特にラインの走り具合は控えめな見え方にはなります。
但し、光のあて具合によっては映え方も若干変わります。
今回の具体的な用途とは違いますが、シックな色調なので店舗の内装材としてもご活用いただけるかと思います。
また、各種ディスプレイ用途や銘板・サインパネルなどにも使えると思います。
塗装や加飾フィルムの重ね貼りと違いコストも抑えられますし小ロットの対応も可能です。
アルミやステンレスだと重くなるしという場合、いっその事樹脂で軽量化を図ってみるという手もございます。
前述した0.6㎜、もしくは1.0㎜厚のA-PET樹脂板であれば、3×6原板1枚からでも加工承ります。
詳しくはお問合せ願います。