- 樹脂ミラーってどんなものがありますか?
- 弊社では主に硬質塩ビ(PVC)・ポリエチレンテレフタレート(PET)・アクリル(PMMA)・ハインパクトポリスチレン(HIPS)樹脂を取り扱っており、これらを弊社の製法にて鏡面性を持たせて製造しております。
- 樹脂ミラーの製法とは?
- 弊社ではアルミを真空蒸着して鏡面成膜をした50μのPETフィルムを用いております。
このフィルムミラーに粘着加工をして基材となる樹脂板に貼りあわせ(フィルムラミネート加工)を行っております。 - MP-T(ノーマルミラー)とMP-HC(ハードコートミラー)はどう違うの?
- ノーマルミラーとハードコートミラーの決定的な違いは鏡面の硬さです。樹脂素材ですので限界はございますが、日常的な布拭きメンテナンスに耐えられる程度の硬さを付与したものがハードコートミラーになります。人の手に届きやすく汚れが気になる場所ではハードコート、短期的なご使用や汚れが着き難い場所でのご利用ですとノーマルミラーでも十分お役立て頂けます。
→詳しい説明はこちらを参照願います!! - どのような加工が可能ですか?
- 得意とするところは3尺巾程(970㎜程度)のフィルムを樹脂板などの枚葉物に貼り合せるラミネート加工です。それに付随する加工は一式お答え致します。社内設備で対応可能な裁断・打ち抜きはもちろん豊富な技術を持った協力工場のネットーワークを駆使してさまざまな加工に挑戦いたします。
- 厚みはどれくらいありますか。
- 基本的にはシートメーカー様の規格に従う形です。PVC・PETでは最も薄いもので0.5㎜圧から3.0㎜厚まで、アクリルは1.0・2.0・3.0・5.0㎜厚まで、HIPSはメーカーオーダー品につき1.8㎜のみです。板色についてもメーカー様の規格になるので詳しくはお問い合わせ願います。
- 大きさはどれくらいありますか。
- こちらも基本的にはメーカー様の規格に従う形です。目安としては建材サイズにおける3×6板(サブロク)になります。メーカーごとやロットによって多少のばらつきがございますので表記としましては910×1820㎜とさせて頂きます。
- 経済ロットを教えてください。
- 原則シート・プレート単体の場合は3×6板1枚より、裁断・打ち抜き等加工製品の場合は3×6板1枚分取りきりを最低ロット/発注単位とさせていただいております。
経済ロットとしては原板の仕入れ単位、例えば3㎜厚のアクリル板などはメーカー梱包単位が5枚となっておりますのでこの5枚相当分が目安となります。
ただ、この基準は平素在庫や定番需要があるものに限られます。
厚みやサイズ・色や特殊な品番等、バラ単位で仕入れ不可の生地についてはメーカー指定梱包単位が最低ロットとなります。
また、在庫外のフィルム指定の場合も同様です。
継続オーダーではなくスポットの場合はフィルム仕入れ単位がロットの目安となります。 - フィルム加工以外のミラーもありますか。
- はい、ございます。社外仕入れ品になりますが、アクリルおよびポリカーボネイト樹脂に直接アルミ蒸着をした背面鏡タイプの取り扱いがあります。
フィルム方式だと不具合があるケースなど、お客様のご要望に合わせ最適な提案が出来るよう自社製品だけにとらわれず取り揃えるように努めております。
→詳しい説明はこちらをご参照願います‼
貼り加工(ラミネート)
- フィルムはどんなものが貼れますか、またフィルム以外のものも貼れますか?
- 弊社では通常50μのPET素材のフィルムを貼っております。薄手では25μから、厚手は100μが限度です。素材はPET・PVC・アクリル・OPP・フッ素系のフィルムは実績があります。一部例外的に127μのTAC(トリアセテート)フィルムの加工も行っております。フィルム以外では紙・合成紙が可能です。繊維系はラミネート時のシワ防止のテンションが影響する場合があるので事前の確認が必要です。
- フィルムの種類はどのようなものがありますか?
- 弊社での主な取扱いは加飾用フィルム・機能性フィルム・工業用両面テープ・その他特殊フィルムになります。
- 加飾用フィルムとは?
- 弊社の主要商材であるミラーフィルム・本物の金属のような風合いを持つヘアラインフィルム・アイキャッチ効果抜群なホログラムフィルム・クリア(透明)ホログラムフィルム・偏光フィルムの一種であるタマムシフィルムなどがございます。
- 機能性フィルムとは?
- 透明なガラスや樹脂板・鏡などに貼る事により、曇り止めの機能を付与する防曇(ボウドン)フィルム。樹脂素材等を傷から守るハードコートフィルムやホワイトボードマーカーで文字の書き消しが可能となるWB(ホワイトボード)フィルムなどの取り扱い実績があります。
- 工業用両面テープやその他特殊フィルムについては?
- 両面テープの「常備在庫としてはセキスイ「#5763ST」・日榮新化「PET-25WFタチコン用」「透明PET21-WF-RS(再剥離両面テープ)」「マトリクス」などがあります。その他特殊フィルムとしては糊ではなく独立発砲素材による吸盤効果による着脱が可能な「吸着シート」などの取り扱いがあります。 また、商品を擦り傷や汚れから守る保護フィルムの加工も承っております。 印刷などの事例だと元々ついている保護材を一度剥離する必要があります。 ただ、そのままだと二次加工の際に擦り傷などが入る場合がありますので、ポリマスキングフィルムを再度貼り合わせる事が出来ます。 また、アクリル等でレーザー加工する場合、弱粘着の和紙アプリケーションを貼る事もあります。 レーザー加工の際に生じる煤煙の汚れを和紙が吸着する事により、下地が汚れるのを防ぐ効果があります。
- ガラス鏡へのフィルム貼り加工について
- 小物ガラス鏡専用のフィルム加工ラインがございます。現在では主に2㎜厚の銀引きガラス鏡に対し、防曇(ボウドン)フィルムを貼っております。防曇の他、ハードコートフィルムを貼る事によってガラスの飛散防止効果を付与する事もございます。但しサイズ的には最大でA5(約148×210㎜)程度と小物限定となるのでご注意願います。
裁断加工(カット)
- 貼り合わせた素材を任意のサイズに裁断(カット)する事は可能でしょうか?
- 裁断加工は可能です。但し、使用する基材樹脂素材の種類や厚み・カットサイズによって方法が分かれてきます。中には社内設備で対応できないものもありますが、外部協力工場による技術協力によって対応しているものもございます。
- 御社内で可能な裁断加工は?
- 弊社では主に薄い樹脂素材を対象とした裁断設備を有しております。ギロチン式断裁機やCNC裁断機と呼ばれるもので、刃渡り約1,100㎜の刃物を昇降させて裁断しております。可能な素材はPET(ペット)・PVC(塩化ビニル)・PP(ポリプロピレン)・PE(ポリエチレン)・PC(ポリカーボネイト)・HIPS(ハインパクトポリスチレン)などで厚みは最大2.0㎜厚までです。但し生地に厚みがあると刃物の斜角の分断面が斜めになる場合がありますので、あくまで機械加工向け等の荒裁ち扱いとなります。外見重視の化粧裁ちの場合は1.0㎜厚あたりが限度になります。刃物の刃渡りが約1,100㎜となるのでその長さを越える長尺カットは社外委託対応となります。
- 社外委託対応とありますがどのような内容になりますか?
- 近年ではアクリル板の加工が増えておりますが、アクリル板は社内裁断機では切れない素材です。その為、外部協力工場様に委託し、主にパネルソーと呼ばれる機械にてカットしております。パネルソーは所謂チップソーという丸鋸で切削切断する加工になります。パネルソーだと長尺カットも可能になるので裁断機では不可だった長尺カットも対応可となります。但しパネルソーは薄物加工が苦手となります。逆に板厚が0.8㎜以下の薄物で長尺カットが必要な場合、こちらも外部協力工場様への委託となりますがレシプロカッターでの裁断が可能です。レシプロカッターでカットした場合、断面がミシン目のようなギザギザとした質感にはなります。
→社内裁断加工についての参照記事
→パネルソー切削加工についての参照記事
→レシプロカッターについての参照記事
打ち抜き加工(トムソン/プレス)
- 打ち抜き加工はどうのようなものがありますか?
- 社内では主にトムソン型によるトムソン抜き加工を行っております。社内設備で対応できないサイズや数量の場合は、社外協力工場の力を借りて対応しております。また、同じく社外協力工場での委託になりますがトムソン型よりも加工精度の高いプレス金型抜きにも対応しております。
- トムソン抜きとは?
- 元々は紙器・紙製品を打ち抜くトムソン型(関東ではビク型)を使って樹脂素材を型抜きしております。木板がベース材で、打ち抜き形状の溝を入れ同じく形状に曲げた刃物を溝にはめ込んだ状態の型から木型とも呼ばれてます。薄いフィルム状のものから、一部を除いた硬質樹脂素材は2.0㎜厚まで加工可能です。ベースが木板という事もあり、型自体はコストを抑えて作れます。その反面型の耐久性はあまり高くありません。また、生地が厚くなると刃先がハの字に広がる傾向があるので加工精度が高くないというデメリットもあります。
- プレス抜きとは?
- 金属で出来た雄雌のプレス金型で打ち抜きます。金属の削り出しなので非常に型代は高価になります。その分加工精度も高いです。また、厚みにもよりますが小さな形状でも綺麗に正確に打ち抜けます。弊社では主に口内鏡(デンタルミラー)や化粧品コンパクトミラーなど、精度や仕上がりを求められる商品の加工に採用しております。但し、あまり大きなサイズには対応できません。
- どのような素材と厚みが可能ですか?
- トムソンもプレスも共通ですが、薄いものは大抵加工可です。PVC・PET・PP・PE・HIPS・PCならばトムソンで2.0㎜厚まで可能です。アルミ樹脂複合板(アルポリックやアートパネル等)ならば3.0㎜厚まで実績あります。プレス加工だと3.0㎜厚まで実績あります。アクリルはトムソン・プレス共に加工できません。
- サイズや形について制約などありますか?
- 社内のトムソン加工は最大450×700㎜まで、社外委託は実績ベースで430×900㎜です。トムソン型は1本の刃物を曲げて溶接しております。従いまして、直角や鋭角の表現が苦手です。また、厚みがあると刃がハの字に開くばかりが繫ぎ目(溶接個所)が割れて開くことも。このことから、極力鋭角は避けて丸みのある形状・またはコーナーにはRをつけるほうが好ましいです。プレス金型はあまり大きなサイズが対応できません。大きくとも100×200㎜あたりが限度となります。金型にて直角部分をワイヤーカットという加工法で処理する為最小0.15Rつくとの事です。
- 既存の抜き型はありますか?
- はい、ございます。弊社負担の共用型の規格がございますのでお問い合わせ願います。
その他の加工について
- 印刷について
- フィルム加工後の加飾として印刷は可能です。 版レスのUVインクジェットプリント(フルカラー可)、版が必要なシルクスクリーン印刷(単色重ね/4色程度)、ワンポイントの加飾でメタリックな表現が可能なホットスタンプ(箔押し)加工などが可能です。 ただ、印刷対象によっては適正が分かれる場合もあります。 例えばミラーの場合、UVインクジェットプリントは現状では不可です。 シルク印刷かホットスタンプ加工の選択となります。
→ミラーにフルカラー印刷するには…