はじめに

弊社で製造している樹脂ミラーですが、一般的に樹脂ミラーとして馴染みが深い採用事例について何を思い浮かべられますでしょうか?
例えば、街中にお買い物に出掛けるとします。
ドラッグストアや雑貨屋さんの化粧品コーナーを想像してみてください。
どうです?どこかに必ずミラーおいてあるでしょう?
その全部とは言いませんが、一部は樹脂製のミラーの場合が多いです。
なかには化粧品メーカーさんの販促目的で軽くロゴが印刷されたりしてますね。
今回はその中でも特に、シンプルな丸型のミラーについて掘り下げてみたいと思います。

最も多いのが100φ

売り場のレイアウトや什器の大きさにもよりますが、POPの延長としてよくあるミラーの大きさがあります。
それが100φという大きさです。
直径10cmの丸型ですね。
近い距離でチークやファンデーションなんかを試してみる分には十分な大きさだからですね。
また、雑貨店のサングラスなんかのフィッティングを試すミラーにも多いです。
この場合も、近い距離で100φあれば十分フィッティングの様子が確認できるからですね。

どんな素材が多いの?

こればっかりはピンキリです。
化粧品の業界で、より美しさをきちんと見る為には銀引き製法のガラス鏡一番ですから。
ただ、今回取り上げる販促的なものの場合、結局コストとの兼ね合いになります。
2.0㎜厚の背面蒸着方式のアクリルミラーもあれば、多段プレスで製造されたPVC(塩ビ)ミラーであるケースもあります。

弊社の一押しはPET樹脂製

弊社の製法で作っているものに限定すれば、一押しはPET樹脂製です。
もちろん、多段プレス方式と同じくPVC(塩ビ)でも製造できます。
但し、最近ではあまり聞かなくなりましたが、未だにPVC(塩ビ)の悪いイメージを避けたいという声もあります。
そこで弊社の得意とするPET樹脂製の出番となる訳です。

トムソン(ビク)型で打ち抜き

弊社では社内でトムソン型抜きまで一貫生産が可能です。
既存の型で100φも所有しておりますので、新たに型代の投資も必要ございません。
下部の写真は実際に100φのミラーを製造した時の様子です。
MP-T(ノーマルミラー)タイプで1.0㎜厚のA-PET樹脂に加工したものです。
コスト的にはこの組み合わせが一番メリットもあります。
また、0.5㎜厚や1.5・2.0㎜厚など他の厚みへの対応も可能です。

 

注意点

コストメリットがあって手軽に生産できる弊社ラミネート方式の樹脂ミラーですが、一つご注意願いたい事があります。
それはミラーとしての映り方です。
これは以前、鏡の映り方という記事でも解説しました。
もしよろしければそちらの記事もご一読下さい。
要は、表面鏡なので一般的なミラーよりも少し大きく写るという事です。
その様子を表現しようと試みた写真です。

これは、同じく1.0㎜厚のA-PET樹脂にMP-T(ノーマルミラー)を加工したものです。
基材のA-PETは透明の素材です。
だから一応、フィルム側・樹脂層側のどちらからもミラーとして見る事が出来ます。
写真上段の2枚は、MP-Tフィルム(半透明色保護フィルム)側の映り込みです。
下段の2枚はA-PET透明の樹脂層(青色保護フィルム)側からの映り込みです。
MP-T側は表面鏡、A-PET側は背面鏡という事です。
手持ちの撮影なのであまり正確ではありませんが、表面鏡使いの方が大きく写っている様子がお分かり頂けると思います。
言い分としては、表面鏡の方が正しい写りになるんですが、「大きく見える=太って見える」となってしまうと大変ですから。
ですから、100φ程度の大きさがかえって都合がいいのかもしれません。
手元に近い距離でアイメイクなど顔のパーツのみが大きく見える分には問題にならないからでしょう。

まとめ

もちろん弊社製法のPET樹脂ミラーでは不十分なケースもございます。
その場合は、前述したPVCにも対応しておりますし、他社製の樹脂ミラーも仕入加工に対応しております。
多段プレス製法のPVCミラー、背面蒸着方式のアクリルミラー・PC(ポリカーボネイト)ミラーも可能です。
社内における裁断・トムソン抜きはもとより、協力工場における旋盤・NC加工・レーザーカットなど豊富な加工手段・実績がございます。
取付用の両面テープやジョイントパーツなども仕入対応可能な場合もございます。
まずはご希望、ご要望をご相談下さいませ。