4月にミラノサローネにて展示され、 『ABLE DESIGN AWARD』 のグランプリを受賞した東京大学工学部建築学科の学生チーム「OXY(オキシー)」の作品。
この作品の素材に弊社のPET樹脂ミラー・ハーフミラーパネルが採用された旨は前回記事でお知らせいたしました。
そして去る5月18日・19日と東京大学の五月祭にて形を変えて展示されました。
せっかく国内で見る事が出来る機会なので19日に実際に見学に行ってまいりました。
今回はそのレポート記事になります。

五月祭展示1

作品は東大工学部前の広場にて、屋外展示されておりました。
さすがは天下の東京大学の学祭とあって、当日はすごい人手でした。
展示作品の性質上、人物の顔などが映りやすくWebにUPできる写真が少なかった事に後々気が付きました。
唯一全体像が分かり、人物の顔が把握できない一枚です。
木造のフレームにミラー・ハーフミラーのパネルが配置されております。

五月祭展示2

アーチ状になっていて、実際に通り抜けられる形です。
実はテーマが揺らぎという事で、この木枠の中にももう一層ミラーパネルのボードが配置されており、中釣りになった状態なんです。
背面が椅子の状態になっており、座った際の振動で中のパネルが揺れて光の乱反射をおこす演出が狙いだそうです。

五月祭展示3

ただ、残念な事に展示会場はご覧んの通り砂地です。
当日は風もあり、人が通るたびに砂ぼこりが舞っておりました。
素材のPET樹脂は下敷きにも使われる素材。
当然静電気を帯びやすく、砂ぼこりを吸い寄せてしまってました。
スタッフの学生さんが定期的に砂を落とす作業をされておりまして、少し大変そうでした。

五月祭展示4

しかしさすがは天下の東京大学の学生さんです。
素人の私(社長の沼田)が見てもさっぱり分かりませんがしっかりと構造計算がなされております。
チームリーダーの学生さんとお話する機会を得まして、少々伺いました。
実はミラノサローネと五月祭では日程的に間がほとんどなく、設計や製作時期が被っていたそうです。
そこでミラノサローネ班と五月祭班とでチームを分けて作業していたそうです。
また、サローネ展示に向けての苦労話など非常に興味深い裏話も聞けました。

五月祭展示5

一応協賛対応いたしましたので、弊社のロゴも作品の一部に記して頂きました。

最後にうれしいおしらせが・・・

チームリーダーの学生さんとお話していてちょっとしたサプライズが。
五月祭の期間にて作品を見た高校生からぜひともこのミラー素材を自分達の学祭の展示に使いたいとの申し出があったそうです。
それに対し彼等も快く承諾し、展示を終えた後に状態のいい素材を提供することになったそうです。
実際に高校生達の手によって再利用された暁には写真を撮って送ってくれるそうです。
これは素材の作り手としては非常にうれしい出来事でした。
また、個人的には最高学府でもある東京大学の学祭を体験できるとてもいい機会となりました。