はじめに

11月の初旬、Webサイトからのお問合せにて。
長澤遥香様より、大学の卒業作品の制作で弊社の樹脂ミラーを使いたいとの打診がありました。
まず現物の見本をお送りし、より詳しいご希望をヒアリング。
当初は鏡像をしっかりさせたくより厚みのあるもの(例えば2㎜厚のアクリル)なども候補に上がりました。
最終的には直接加工する必要もあり、予算と加工のし易さから1.0㎜厚のA-PET樹脂をベースとした素材で提案し了解頂きました。
裁断の寸法公差についての質問がありました。
ギロチン断裁でシートカットを行う訳ですが、生地の厚みや重ねる枚数で微妙に精度・交差に変化が生じます。
その辺りも事前に説明を重ね納得頂けました。

作品概要

長澤遥香様より実際に展示された作品の写真素材と動画、概要等の情報を頂きました。
また、事前に掲載の許可も得ておりましたのでこちらにて紹介させて頂きます。
尚、展示そのものは去る1月13・14・15日の三日間に大学構内で行われたとの事です。
それでは以下、長澤様ご本人より頂いた作品概要を転記しております。

– – – – –  – – – – – 概要 – – – – – – – – – –

●タイトル 

『Tokyo Cubism』

●仕組み

東京のビルを撮影したものを樹脂ミラーに貼り付け、

回転させることで、反射や煌めきを生んでいます。

(裏面はミラーのままと、貼り付けたものの両方があります)

●コンセプト

東京に立ち並ぶビル群を眺めていると、キラキラとした煌めきを感じる。

たとえば窓ガラスの光の反射、空模様のうつり込み、部屋ごとの明かり、

夜の蛍光灯の連なり。人間によって作られた無機質な構造物であるのに、

鉱石や結晶を連想させる。私はそこに魅力を感じる。

“Tokyo Cubism”は、交錯する光を抽出した、東京を体感する空間である。

丸の内、有楽町、表参道などの主な街区で撮影したビルの写真を構成し、それらの集合体を生み出した。

。本作品では、単にビルの美しさや反射を表現したいだけではない。

見上げればビルを仰ぎ見るように、全体を見渡せば街を俯瞰するように。

街を歩くこと。街を体感すること。視覚的、空間的な体験である。

東京でビルを眺める。直線で構成され人工的に生み出された建物は、自然と程遠い存在に感じる。

実際自然に完全な直線は存在しない。

しかし、人工物であるビル群もまた万物の一つであり、

自然の営みの一部ではないだろうか。

東京のビル群を散策することは、自然を追体験していることなのかもしれない。

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写真

展示の様子を収めた写真を頂戴しております。
100㎜角の樹脂ミラーの裏面に東京のビルの写真を貼って吊るしている様子になります。

動画/YouTube

写真では中々作品の全体像が伝わりにくいかもしれません。
長澤様より頂いた動画を1本にまとめYouTubeにUPしてみました。
尚、作品そのものはあくまで長澤様のものですので、弊社からの脚注などは余計なものと判断しました。
動画中は一切の脚注も載せておりません。
上記に転記した概要のみを概要欄に記載しております。

最後に

大変有難い事に写真・動画素材とともに御礼の言葉も添えていただいておりました。

「丁寧な対応のおかげで、終始、安心して取引することができました。
心から感謝申し上げます。
また、商品につきまして、寸法公差もなく、フィルムも剥がしやすく、いろんな面において、とても使用しやすかったです。
また機会がございましたら、どうぞ宜しくお願い致します 。」

弊社にとっても弊社の素材を活かして見える形にて紹介できるいい機会となりました。
クリエイティブな発想でいろんな表現が可能になる素材を今後もつくり続けていきたいと思います。