お客様から、ロッカーに備え付けのガラス鏡を樹脂製に変更したいというご依頼がありました。
早速どの素材、仕様がいいか検討。
実際取り付ける成型枠には2㎜のガラス鏡が使われています。
そこで下記の仕様で試してみる事に。
・MP-HC(ハードコートミラーフィルム)
・2㎜厚押出アクリル板基材
・外径はレーザーカット

レーザー加工につき、トップには和紙アプリを貼ってます。
これはレーザー加工時の煤やヤニの付着を防ぐ効果があります。
また、鏡面反射を防いでレーザーのパワーロスを防ぐ効果もあります。
成型枠に取り付ける際には剥離して使います。

偶然実現したガラス鏡との対比

今回、意図した訳ではありませんが、偶然にもガラス鏡と弊社製の樹脂鏡を対比し易い状況でした。
と言いますのも、カット後の勘合確認の為にお預かりした成型枠がたまたま弊社のロッカーに使われているものと全く同じだったからです。
同じロッカーで実際に使用したイメージの写真が撮り易く、単純に比較し易いという思いつきです。

備え付け純正品(ガラス鏡)

鏡の製法は銀引きかアルミ蒸着かは定かではありません。
お見苦しくて申し訳ありませんが、映り込みをより分かりやすくする為意図的に撮影者(代表:沼田)が映り込むアングルで撮影しております。
まずはこのガラス鏡の写りを見てください。

弊社製(MP-HC/アクリル)

お預かりした試作品用の成形枠は白色です。
撮影ポイントは全く同じ。
手持ち撮影の為、若干角度違うかもしれませんが、成型枠とロッカーの具合からほぼ同じ状態で撮影したものとご理解下さい。

まず、残念ながら全体的にすこしぼやけて見えます。
特に背景など。
これは単純に距離の問題で、近くになれば鮮明に映ります。
スマホをかざしているところはピントが合ったようにくっきり見えます。
それとよく言われるのが大きく見えるという点。
人によっては「拡大鏡ですか」とも言われます。
これは鏡の製法の違いによります。
過去記事にこの点を解説しております。
参照 続・樹脂ミラーの選び方ガイド
要するに拡大してる訳ではなく等倍に見えているだけなんです。

まとめ

今までご紹介した内容は、正直弊社製樹脂ミラーの欠点・マイナスポイントになります。
正直、映り込みの綺麗さでガラス鏡には現状勝てません。
しかしながら、割れない・軽量であるといった長所・セールスポイントも間違いなくございます。
お客様が何を求めるかを第一にお考えいただければと考えております。
なかなか言葉ではお伝えし辛く、実物を見て初めて「思っていたものと違う」というミスマッチになり易いのも事実です。
今回のような対比し易い事例だとより想像していただけるかと思い、あえてマイナスポイントも含めてご紹介いたしました。
最後に2枚の写真を合成してみました。
左側がガラス鏡、右側が弊社製樹脂ミラーになります。