はじめに

先日、お客様から商品の説明書きについてちょっとした指摘を受けました。
それは専門用語が多くってよく伝わらないっていう内容でした。
これには大いに反省しております。
実は以前にも同じような指摘を受けて自分たちなりに改善していたつもりだったんですけど。
第三者の目で、ご意見を頂く事の大切さを改めて知りました。
そんな事の延長ではありませんが、僕たちが普段仕事の上で使っている言葉でも今回は「単位」について少し掘り下げてみたいと思います。

単位のお話

今回、僕たちが仕事をする上で最も頻繁に登場するフィルム・プレートにまつわる単位についてお話してみますね。
仕事場やお客様とは当たり前のように交わしている単位のお話。
これも専門的すぎると時折通じない事もありますから。

フィルムの厚みを表す単位

業界的にフィルムの厚さを表す単位としてμ(ミクロン)とゆう表記をします。
でものっけからピンときませんよね?
ここでμって単位を想像しやすくするために一例をあげてみますね。
髪の毛の太さ(厚み)が100μって言われてます。
1μではバクテリアの大きさになりますがこれはもう想像つかねいですね!(笑)
髪の毛の1/100の太さ(厚み)がバクテリアって事になるようです。
ここからは早速余談になります。
1μ(ミクロン)がバクテリアの大きさと紹介しましたがその1/1,000を1nm(ナノメートル)と呼びます。
そう、ここからはいわゆるナノテクノロジーの領域になります。
例えがまたもや想像しにくいですが100nmがタバコの煙と言われております。
では最近流行り?のPM2.5はどうでしょう?(早くも扱い素材とは関係ございませんが。)
以下Wikipediaより抜粋。
大気中に浮遊する微粒子のうち、粒子径が概ね2.5μm以下のもの。
粒子径2.5μmで50%の捕集効率を持つ分粒装置を透過する微粒子。
日本では訳語として「微小粒子状物質」の語が充てられるが、日本以外では相当する熟語はなく専らPM2.5と呼ぶ。
PM10と比べて小さなものが多いため、健康への悪影響が大きいと考えられている。
アメリカで1997年に初めて環境基準が設定されて以降、1990年代後半から採用され始め、世界の多くの地域でPM10とともに大気汚染の指標とされている。
ん~、さっぱり想像つきません。(汗)

樹脂板の厚みを表す単位

次は貼り合わせの対象となる樹脂板・生地・基材の厚みについての単位です。
樹脂板や鈑金などの鋼板を扱う業界では、その板の厚みを「t」で表します。
たとえば、板厚が0.5㎜厚なら0.5t、1.0㎜厚なら1.0tといった具合。
ときおり「t」の位置が逆転した表記も図面等で目にします。
t=0.5とかt=1.0といった具合です。
これには訳がありまして、「t」には重さを表す「ton」って意味合いもあるから。
1.0tと書くと「1トン」と間違う可能性があるからでしょう。
ではこの「t」はどこからきたのか?
答えは厚さの英単語「thickness」を略したものであります。
実はこれは正確には単位を表す言葉ではないそうです。
以前、お客様からご指摘を受けて調べた結果、初めてその事を知りました。
それ以降は誤解を招きかねませんので、厚み〇〇㎜と表記するようにしてます。

樹脂板の大きさを表す単位?呼称??

最後にこれまた板の大きさを表す単位とゆうか呼称についてです。
同じく樹脂板や鈑金・鋼板業界で共通している事です。
3×6板(サブロク)・4×8(シハチ)なんて呼び方をよくします。
この呼び方は実は尺貫法からきております。
日本の建築業界では古来の尺貫法由来の単位が色濃く残っております。
尺貫法にて1尺を現在主流のメートル法に変えると1/3メートル、30.303cmとなります。
したがって3尺で約910㎜・6尺で約1,819㎜となりそこから3×6・サブロク板と呼ばれております。
欧州ではこの規格は無く東アジア特有とも言えます。

まとめ

単位一つをとっても業界の中と一般の方では認識に差異がある事がお分かり頂けたかと思います。
僕たちは長年、どっぷりと業界の常識にとらわれすぎている面が多々あるようです。
これまで以上に色んな層、業界のお客様にご説明するにあたり、より丁寧で分りやすい伝え方を意識したいと思います。
ただ、まだまだ至らない事もあるかもしれません。
ご不明な点などがあれば、どしどしご指摘をお願い致します。