はじめに
弊社ではこれまでにミラーやヘアラインのカラー版も手掛けてきました。
ただ、それは半透明色の色板に貼り合わせ、その色付きの樹脂側から見ることによってはじめて着色の意匠をえておりました。
これはいわば背面鏡仕様でもあり、基材樹脂板の規格によって素材や板厚、色味に制約がありました。
今回、基材樹脂板ではなく、貼りもん屋らしくオーバーラミネートのアプローチでこれまでとは違うアプローチの、言わば新型のゴールドミラーの製造に一定の成功をみました。
そして、これまでご要望で多かったゴールドミラーでの切文字、これをレーザーカットでデモンストレーションしてみることにしました。
それでは早速その様子をご覧ください。
オーバーラミネート
弊社のミラー加工はご存知の通り粘着ラミネート加工です。
前項でも触れましたが、カラーイメージは基材樹脂層ではなくミラーフィルムの上から。
要するに着色フィルムをミラーの上にもう一層ラミネート加工(オーバーラミネート)するという発想です。
既製品でレーザー加工にも問題のないレモン色のフィルムの調達に成功。
これをミラーの上に貼ると、レモン色だけに少し青味のかかった青金のような意匠が得られました。
従来はオレンジ透明の板に加工してまして、どちらかというと赤銅に近い感じでした。
よりゴールドの印象に近い気もします。
ヘアラインにも対応
オーバーラミネート式ですので、ベースがミラーでなくても可。
開発段階で実際にご要望があり、ヘアラインへの加工実績も既にあります。
ゴールドヘアラインもできるということです。
切文字
貼りもんの素材は、NCルーターなどの切削加工には相性が悪いんです。
層間接着強度の問題なんですが、出来れば非接触加工が好ましい。
という事で加工方法はレーザーカット一択となります。
レーザーで切るには基材樹脂はアクリルが一番いい仕上がりとなりますので、今回はアクリルで試作しました。
本当は板厚3㎜以上が好ましいところですが、平素は2㎜厚の取り扱いが多く、試作時の在庫も2㎜厚でした。
勿論、量産時には3㎜、サイズの制約はありますがそれ以上の厚みも検討いたします。」
切文字の感想
さて、今回はあくまでデモンストレーションなので「この文字数でこのサイズでレイアウトはこれで」っていう制約はなにもありません。
これまで切文字を正式な受注案件で行ったこともありません。
だから自由な主観で、その時作りたいものを作ってみました。
お誕生日会の飾りつけにこんなのあったらいいな~
→「Happy Birthday」
お客様を迎えるにあたり、こんなサインプレートや切文字があれば…
→「Welcome」
時期は違えど切文字の定番で真っ先に思い浮かんだ…
→「Merry Christmas」
金文字で作ってますが全然いやらしさを感じさせなくシックな印象に仕上がったと思ってます。
文字にもう少しアップで寄せてみます。
ちゃんとベースのアクリルの断面がご覧いただけますでしょうか?
透明のアクリルがベースで表面に金色の意匠が残ってます。
ベースは透明でなくてもいいんですね。
黒でも白でも赤でも。
実際にあった話ですが、レーザーで切文字を行うとどうしてもレーザー光が入射した縦筋が残ります。
これが透明基材だと特に目立つそうです。
そこで黒板に加工してくれないかと。
そうすると必然的に今回の新型ゴールドである必要があります。
ベースが黒でトップがゴールドですね。
非常にニッチな要求ですが、弊社の新型ゴールドミラーなら可能です。
ご検討いただけるのであれば、切文字に適したフォント・デザイン案を御支給願います。
今のところ常勤でデザイン調整ができるスタッフはおりません。
もし、お預かりしたデザイン案に不備等がある場合や、一からのデザイン起こしが必要な場合は外部委託となりますので、実費とお時間を頂戴することになります。
また、上記の都合から、当面は見積もり等についても一定のお時間を頂戴する場合がございます。
いずれは事業として、弊社ラミネート素材での切文字サービスの事業化を検討したいと考えております。