はじめに

今回は昨年11月に協賛価格にて提供したPET樹脂ミラー(MP-T/TA 0.5tA-PET)、およびハーフミラー(MP-H18 0.5tG-PET)の事例のご紹介になります。
きっかけはお問合せのお電話からで、東京大学の学生団体である「東京大学サイエンスコミュニケーションサークルCAST」様から。
11月に開催される東京大学の学際である駒場祭にて出展する化学を題材とした展示やショー等の活動に関する協賛の依頼でした。
早速企画書をお送り頂き、弊社の素材が役立てられそうな内容がありましたので協賛価格での提供をお請けする事になりました。

東京大学CASTの活動内容

具体的な事例をご紹介する前に、まずは東京大学CAST様の活動内容をざっとご紹介しておきます。
以下企画書内の資料より転載

私たち「東京⼤学サイエンスコミュニケーションサークルCAST」(以下CAST)は、科学の⾯⽩さや奥深さ、⽣活の中での役割などを多くの⽅々に伝えることを⽬的として活動を⾏っています。
構成員は全て東京⼤学の学⽣であり、学科や専⾨の異なる200名ほどのメンバーが活動しています。
CASTは今年度で結成から16年⽬となります。
実験教室やサイエンスショーの実施、科学コラムを盛り込んだメールマガジンの配信、テレビ番組や漫画の監修、科学書籍の執筆、各種科学イベントや東京⼤学の学園祭への出展など、これまでに⾏ってきた活動は多岐にわたります。
中でも東京⼤学の学園祭への出展は、CASTが毎年⼒を⼊れている⼀⼤イベントです。
メンバーが⼀丸となり時間をかけて準備を⾏うことにより、サイエンスショー、ブースでの実験演⽰、⼯作体験など、バリエーション豊かな企画が出揃います。
お客様による⼈気投票企画において、昨年11⽉に⾏われました「第74回駒場祭」では、「なるほど体感!サイエンスショー」が総合第2位を、「なるほど実感!サイエンスミュージアム」が総合第1位を、「作って体感!サイエンスアトリエ」がアミューズメント部⾨1位を獲得しました。
また、今年5⽉に⾏われました「第97回五⽉祭」では、「なるほど体感!サイエンスショー」が公演部⾨1位を、「なるほど実感!サイエンスミュージアム」が学術部⾨1位を獲得しました。
このように、例年多くのお客様にお楽しみいただいています。

今回弊社から協賛特価で提供した素材と用途

冒頭でも書きましたが、MP-T/TA(ノーマルミラー/糊引き粘着)0.5㎜厚A-PET樹脂で3×6原板1枚分およびMP-H18(透過率18%ハーフミラー)0.5㎜厚G-PET樹脂の3×6板1枚分をそれぞれ希望サイズに裁断して発送いたしました。
特に工作の内容をお伺いしたところ、潜望鏡を作るにあたり厚紙にミラーをカットして貼りたいとの事だったので粘着付のものを提案しました。

実際に活用された様子と結果について

期間中はあいにく現地に向かう事は叶わなかったんですが、駒場祭の後に38Pにもおよぶ報告書と会場配布のパンフレットを届けて頂きました。
資料の内容からみてもさすが天下の東京大学の学生さんで能力の高さもただただ驚嘆するばかりでした。
また、弊社Web媒体への掲載許可も頂いておりまして写真データの提供も頂いたのでこの後は実際の写真とともに紹介させて頂きます。

・作って体感!サイエンスアトリエ(工作企画/潜望鏡)

鏡の反射を利用して視点の高さを変える装置である潜望鏡の工作企画に弊社の粘着付ミラーを活用いただきました。
ミラー生地はカットし易い薄手のものですし、台紙に直接貼り着け可能な粘着付がポイントなのかも。

・巨大化企画(巨大無限回廊)

無限回廊とは箱の対面にミラーとハーフミラーを配置し、合わせ鏡にする事で中間にある物体が何度も反射して無限に見えるという現象です。
これを40㎝ほどの大きな箱で作る企画で、弊社のミラーとハーフミラーが活用されました。

 

・巨大化企画(巨大潜望鏡)

「作って体感!サイエンスアトリエ」にて実施した潜望鏡をのぞき窓に顔が入るほどの大きさに巨大化させるという企画に同じく弊社のミラーを活用頂きました。
特に潜望鏡の工作を体感されたお客様にご好評いただいたとの事です。

最後に

日本の最高学府である東京大学の展示イベントに弊社の素材を活用頂き大変光栄でした。
弊社は小さな町工場なので中々無償協賛とはいかず、最低限の実費ご負担をお願いする協賛特価でのお手伝いになりました。
しかしながら、資料に並んだ他の協賛企業様はいずれも劣らぬ大企業様ばかりで益々恐縮する思いです。
ただ、活動の内容はサイエンス・化学の工作体験や実演など大人から小さなお子様まで等しく楽しめて学べるものばかりでした。
我々製造業においてはものづくりの根幹ともいえる「作る楽しさ」を分かりやすく伝えるとても素晴らしい取り組みと感じております。
大いに共感できますし、そんな活動に少しでもお役立て出来た事は喜ばしい限りでした。
貴重な経験となり、感謝しております。