つい先日納品した事例です。
新型コロナウィルス感染症が全国的に広がりつつある時期、いち早く医療関係での支援商材開発をされている株式会社アールエフ様からのご依頼です。
内容としてはタイトル通り、非接触型体温計に取り付けるミラー素材です。

仕様

用途から察するに、非接触式ではありますが、使用頻度も鑑みると拭き掃除のメンテナンスも考えられますし、消毒にも耐えられる方が望ましいです。
上記の理由からMP-HC(ハードコートタイプ)を提案いたしました。
また、使用方法等の印刷も必要とのこと。
一応MP-HCタイプではシルクスクリーン印刷での実績もありましたので、そちらで提案いたしました。
その中でもなるべくコストを抑えてとのことなので、0.5mm厚のPET素材を基材でいく事に。
体温計の本体に貼り付けるので、裏面は糊引き粘着加工にいたしました。
形状はトムソン型で打ち抜いております。
・MP-HC(ハードコートフィルム加工)
・基材0.5mm厚A-PET樹脂
・/TA(裏面 糊引き粘着加工)
・鏡面2色シルクスクリーン印刷
・印刷後、PE保護フィルム貼り
・外径+内径一体型トムソン型抜き

苦労した点

最初のご依頼から仕様を煮詰めている最中にも感染症は拡大していき、緊急事態宣言を迎える事になりました。
お客様も担当者様がテレワークに移行するなど、初めて経験する事も多々ございました。
商品的にセンサー関連のための内径窓があり、そこが少しネックになりました。
単純な丸や角穴は問題ないんですが、位置が近くだとミラーの場合は歪みにつながります。
また、トムソン型の場合は設計上できない形状もあります。
若干不安があったので、事前にテスト型を作って承認を頂く工程を踏みました。
感染症が拡大する最中、一日でも速く進めたいところですが、ぶっつけでやって失敗するリスクが高いとの判断です。
お客様にもご理解いただき、試作でしっかり確認してから量産へ繋げました。
シルクスクリーン印刷は外部協力会社様への委託です。
デザイン的な微細な調整、納期を少しでも短縮するため本来は必須である校正刷りを省略するなどかなり大きく協力して頂きました。

掲載許可御礼

今回の案件は、鏡面への多色印刷、外径+内径のセット抜きという弊社にとっては非常にテクニカルな案件でした。
また、感染症が広がる最中に医療関係に寄与する事例としても非常に意義のあるご依頼でした。
そこで非常に厚かましくもありますが、ご依頼主である株式会社アールエフ様に弊社webサイトへの事例掲載の許可をお願いしました。
誠にありがたい事に、快く掲載を許可頂きました。
本件につながるきっかけも弊社Webサイトをご覧いただいた事がきっかけでした。
許可を頂くにあたって、同様に「Webサイトがきっかけでしたので是非とも」という大変ありがたいお言葉も頂戴いたしました。
非接触型の体温計をより効率的に使うためにミラーを使ってセンサーの位置合わせを行うというとても鋭いアイデア。

商品の詳細やお問合せについては下記、株式会社アールエフ様のリンク先をご参照ください。
他にも様々な医療リソースを提供されておられます。
株式会社アールエフ様 :http://www.rfsystemlab.com/