レーザー加工補助ツールの紹介
今回の記事は特に弊社の商品等の紹介ではありません。
と申しますのも、弊社ではレーザー加工機を用いてカット・彫刻も行ってはおります。
しかしながら、メインの商材は弊社でフィルムを加工した生地の販売する事が目的になります。
どちらかというと、レーザーやUVインクジェット設備を有したお客様からレーザー加工前提での生地発注が主要となっております。
今回、そんなレーザー加工機を所有するお客様にこっそりお教えしたい耳より情報になります。
ハニカムテーブルあるある
特にアクリルグッズを加工する場合、小さいものから大きいものまでカバーするためにレーザー加工機のテーブルにアルミハニカムを採用されるユーザーは多いと思います。
弊社のレーザー加工機、torotec社のspeedy300もアルミハニカムテーブルです。
しかし、アルミテーブルはレーザーカット時に貫通したレーザーを乱反射させるデメリットもあります。
貫通しハニカムで乱反射したレーザー光は製品となるアクリル材の裏面を襲い余計な傷や汚れの原因となります。
これを避けるべく、ワーク毎にアクリル板をハニカムテーブルから浮かせる「下駄」や「治具」の類を用意するなどの工夫・手間が必要でした。
不燃紙ハニカムという優れものもあったけれど・・・
都度端材のアクリルで下駄や治具を作るものの何が最適格かわからない折り、不燃紙ハニカムという選択に出会いました。
これは、レーザーでも燃えない紙製のハニカム素材です。
ハニカムが畳まれた状態で販売されており、開くとハニカム状になります。
これをアルミハニカムテーブルの上に開いておくと、何のケアもなくレーザーカット出来るんですね。
都度下駄や治具を用意する必要がなくなり、レーザー加工時における前準備が格段に減り非常に効率的になりました。
ただ、長年使っているとそれなりの不満もありました。
それは、不燃・燃えないといいつつもやはり毎回徐々に少量ながら燃えて部分的に炭化する事です。
この点はさずがに紙ですので、消耗品としてあきらめる他はありません。
それよりも貧乏性故ですが、しつこく使用していった結果ボロボロに劣化し水平が保ちずらくなった事です。
また、一番の不満はたたまれたハニカムを開いて使う訳ですが開かれた状態が保てず閉じようと縮こまってしまう事です。
アクリルでクリップ等を作って固定を試みましたが、劣化のせいもありあまり効果を果たさず便利だったはずが使いづらさを感じてました。
また、連続で加工しているとハニカム紙の端がテーブル原点を乗り上げ、焦点不良の原因となるケースもありました。
そんな折・・・
・何回も使って焼けて劣化してぼろぼろに。
・開いてもすぐ縮もうとして、ハニカムの形が一定化せずイライラする事も。
セラミックハニカムの提案と改良版の登場
便利だけどいまいち不便。
不燃紙ハニカムにそんな感想を抱いていたさなか、とあるメーカー様からある提案を受けました。
当初セラミックハニカムとお聞きしても何の事がよく分かりませんでしたが、よくよくお話しを伺ってみると弊社が使用している不燃紙ハニカムのメーカー様でもあったのです。
当然ながら、弊社が抱いているような不便な点も込みで新化版としてセラミックハニカムのご提案だったのです。
不燃紙ハニカムの技術を更に進化させ、「不燃紙と無機100%のバインダーからなる不燃セラミックハニカムコア」という説明がメーカー資料にありました。
当初、サンプリングとして見本を頂き試してみましたがとても使い勝手はよかったんです。
何と言ってもしっかり固いコアなので、折り畳みはできませんがそのまま何の工夫もなくテーブルに載せるだけで使えましたので。
ただ、消耗品として割り切るにはなかなかいいお値段がネックとなりまして。
いつの間にか時間が経過し、先日このセラミックハニカムがより手軽に使いやすいような改良版を再提案していただきました。
改良前は高さが20㎜でサイズが900×1,200㎜でして。
これは弊社の加工機には大きすぎました。
この度改良版として提案していただいたものは、高さが10㎜でサイズが440×600㎜。
これはほぼ弊社の加工機にいい感じに収まるサイズです。
まさにシンデレラフィット‼
高さも10㎜あれば十分。
なによりかなり価格が抑えられた点が大きいです。
実は前回と同じく事前にお試しサンプルをご提供いただいてましたが、いいことは既に分かってました。
近年、社内での加工案件も増えてきましたし以前購入した不燃紙ハニカムのストックも怪しくなってきたので思い切ってこの改良版セラミックハニカムを導入してみました。
早速量産事案に使いはじめております。
まだまだ正確な使用感はお伝え出来るレベルではありませんが、いずれ使用感も報告したいとは思います。
また、不燃セラミックとはいえやはり徐々に劣化はするみたいです。
その辺の劣化具合とかもお伝えできればと。
数仕事によっては専用の下駄・治具はまだまだ必要にはなりますが、小ロットで色んなサイズをカットする場合はかなり活躍するツールだと思います。
セラミックハニカムの詳細はこちら
記事執筆現在は改良版の10㎜は未掲載のようです。
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